市政の動き−議会報告

【22.04.29】高い介護保険料  7人に給付制限

滞納すれば厳しいペナルティー

 愛知自治体キャラバン実行委員会が昨年10月19日から29日にかけて、県内54市町村を訪問し、懇談した内容が「自治体要請行動のまとめ」として発表されました。それによると、介護保険料を滞納したために給付制限を受けた高齢者が7人いたことが明らかになりました。

滞納するのは無年金か年金額が年18万円以下

   介護保険料は、3年毎に改定されます。
 2700円(月額)で出発した安城市の保険料基準額は、現在5290円、21年間に約2倍に値上げされ『高すぎる保険料』になっています。
 65歳以上は年金から天引きされますが、年金額が年18万円以下や無年金者は、「普通徴収」といって納付書に基づき自分で納めます。滞納の多くは、ここで発生します。
 高すぎて払えない場合でも、滞納すれば滞納期間により給付制限(ペナルティー)がかけられます(上表参照)。
 自治体キャラバン実行委員会のアンケート調査によれば、2020年度に市内で、「1年以上滞納」で、いったん利用料を全額支払う「償還払い」が2人、「2年以上滞納」で本来1割の利用料を3割負担しなければならない高齢者が5人であったことが明らかになりました。
 滞納者の実人員は227人にのぼります。利用料が払えないために介護サービス利用の申請さえできなかった高齢者がいないか、何より払える保険料にすることが大切です。

第8期介護保険料   引き下げることできた!

   介護保険料は、向こう3年間に市民が利用する介護給付費(介護サービス費)に必要な費用を予測し、それをもとに算出します。従って3年間を通じた収支が、過不足なくトントンになることが望ましい仕組みです。
 3年間が終わった時点で黒字がでた場合は、次期保険料決定に当たり全額を使うことが当然です。
 このことは、厚労省も県も会計検査院も認めています。
 現在の5290円の介護保険料を決定する際に行われたパブリックコメントで、「2020年度の繰越金(黒字)が5億4000万円想定できるので、全額を保険料引き下げに使うように」との意見が出されましたが、市は「国・県への償還金等に必要な財源なのでご理解を」と拒否しました。
 ところが実際の決算では、黒字額は5・4億円を大幅に上回る8億円を超え、償還金も2億円を下回りました。
 仮に6億円を保険料算定に使用した場合、月額で約400円引き下げることができます。
 3年間に亡くなったり転居される場合もあります。今からでも引き下げるべきです。

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