市政の動き−議会報告
【23.04.02】加齢性難聴者への補聴器補助を
市議会が賛成多数で請願を採択
安城市議会3月定例会に提出された「高齢者の補聴器購入助成制度の制定」に関する請願が、賛成多数で採択されました。
委員会では賛成3 反対2 本会議では賛成22 反対4
全日本年金者組合安城支部から「高齢者の補聴器購入助成制度の制定」に関する請願が提出されました。
請願の趣旨は、「高齢難聴者が早期に補聴器を装着することで、認知症を抑える効果があるが、補聴器は手軽に購入できる安価なものではない。認知症予防のためにも、補聴器装着促進の一助とすべく費用助成制度を整えてほしい」というもの。
審査を付託された健康福祉常任委員会では、「加齢性難聴者に補聴器は有効だが、決して安価ではない。購入を助ける助成制度制定に賛成」「軽度の難聴者が補聴器を装着することで、認知機能の低下を予防できる。難聴者に多い交通事故のリスクの軽減になるという説もある」「国が制度化するまでの暫定的な対応として市が進めるべきだ」など、請願を採択とする意見が出されました。
一方、「高齢者だけの問題ではなく、難聴者全員に対して助成制度が必要」「対策を国に求めていく必要があるが、紹介された研究成果は、制度制定とする根拠として弱い」など、不採択とする意見もだされました。
採決の結果、賛成3人、反対2人で「採択」となりました。
制度創設を求め全議員の賛成で意見書提出
また、「加齢性難聴者の補聴器購入に対する公的助成制度の創設を求める意見書」を、全議員の賛成で採択し、国へ提出しました。
意見書は、「補聴器が普及することにより、高齢者は、難聴があっても生活の質を落とさず、心身ともに健やかに過ごすことができる。加えて、認知症、社会的孤立やうつ病の予防にもなり、高齢者が働き手として、あるいは地域活動の担い手として、長く活躍することが期待できる。このことは医療費・介護給付費の抑制にもつながると考える」として公的助成制度創設を求めています