市政の動き−議会報告
【23.09.02】高齢者の補聴器購入助成制度
市が「採択した請願の処理経過」を説明
令和5年度第1回定例会において、賛成多数で採択された「高齢者の補聴器購入助成制度の制定」に関する請願について、安城市は次のような処理経過の説明をしました。
高齢者の補聴器購入の助成制度を新たに設けるに当たっては、補聴器の装用による効果とされる事項が医学的根拠を十分に有するものであることを踏まえたうえで対応すると考えます。
補聴器の装用による効果として、加齢による難聴で低下した聴力が補正される以外にも、認知症の進行が抑制されたり、視覚神経への負担が軽減されたりすることが期待できるとする研究結果は、注目すべきことです。
その一方で、難聴になった結果、認知症になるということについては、現時点では必ずしも因果関係が明らかになっていません。また、補聴器の装用による認知症の進行の抑制に係る効果については、他においても研究がなお続けられており、これらの状況に鑑みると、現状において、十分な医学的根拠が蓄積されているとはいえません。
あわせて、加齢による難聴に対する補聴器の必要性や有効性のほか、高齢者にとっての補聴器の利便性といった観点についても検討したうえで、この助成制度を設けることの可否を総合的に判断すべきであると考えます。
今後の対応として、国が進める難聴と認知症についての臨床検査結果を見極めながら、国、県及び県内他市町村の補聴器購入の助成制度の動向を注視し、必要な調査研究をしてまいります。