市政の動き−議会報告
【23.09.17】休み方改革になるのか?
「ラーケーションの日」とは
「ラーケーションの日」とは、子どもの学び(ラーニング)と、保護者の休み(バケーション)を組み合わせた造語です。
愛知県が主導し、平日だからこそできる学校外での学習活動を保護者と子どもと一緒に計画して、届け出をすれば、1年で3日間は欠席しても欠席扱いとはしないという、学校現場に導入された新しい制度です。
名古屋市は導入しない方針
制度導入は自治体の判断であり、名古屋市は「学びの保障がされていないこと」「取得できる子とできない子が混在し、格差が可視化されること」を理由とし、導入しないとしています。
森下さちこ議員は、「教員の負担増も心配される」とし、制度を導入する理由を質しました。
市教委は「子どもが保護者等とともに、家庭や地域で、体験や探究の学び・活動を自ら考え、企画し、実行することができるという理念と教育的価値に賛同したため」と答えました。
休んだ分は自宅学習で
トヨタカレンダーに準じて働く保護者の多い西三河地域では、保護者の休日にあわせて多くの児童生徒が同日に休むことも考えられます。 そうした場合の対応として、「受けられない授業の内容については、家庭での自習対応」とする答弁がありました。
保護者の都合にあわせて子どもを休ませるのではなく、義務教育中の子どもの休みに合わせて、保護者が休める労働環境の整備が優先されるべきではないでしょうか。
安城市の教員不足も深刻
愛知県下の学校における教員不足は深刻です。今年5月1日時点で140人の教員が未配置となっていることが、下奥県議の報告で明らかになりました。
安城市においては、9月1日時点で小学校7校で9人の常勤教員が不足、そのうち4校に6人の非常勤講師が配置されていますが、3校3人は未配置となっています。
また、8校12人が育児等で長期休業となっていますが、補充ができていません。新規採用教員が研修等で一時抜けるときの補充もできず、小中学校で35人が未配置となっています。
教員の抜けた時間には、校務主任や他の教員が兼務するため、ひとりひとりの教員の負担が増加しているのが現状です。
10月2日から「ラーケーションの日」が導入されます。教員の負担軽減のために県から予算がつけられましたが、実際には講師を募集しても集まらないというのが現状です。予算通りすべてに配置できるのかは不明となっています。