市政の動き−議会報告
【23.10.15】まだまだ遠いジェンダー平等社会の実現
女性職員の賃金は男性の75.9％
性別にかかわらず、安定して働くことのできる職場として、女性からも人気のある公務員ですが、賃金を調べると大きな格差があることがわかりました。
2022年度の安城市役所職員の賃金は、男性を100とした場合、女性は75.9％でした。
格差が生じる主な原因として、�ヾ浜�職手当の全体支給額の90.9％を男性職員が占めること��扶養手当の90.6％を男性職員が占めること�０藥�のための部分休業で減額となる額全体の98.4％を女性職員が占めていることの３点があげられました。
部長級の女性職員はゼロ
安城市役所の正規職員1168人のうち、女性職員は610人（52.2％）で、過半数を占めています。しかし管理職となると、部課長級では81人のうち女性がわずか４人（4.9％）と、アンバランスな人事となっています。これが安城市役所内での賃金格差発生の原因のひとつです。
2013年に３人いた女性の課長級職員は増減を繰り返しながら、2019年部長級の女性職員が初めて誕生しました。ところが2022年には部長級はいなくなり、課長級が4人となりました。
重要な意思決定の場に女性が不在である安城市。議会で答弁に立つのはほぼ男性であり、議場内ではより大きな違和感があります。
正規保育士の不足は拡大
安城市の会計年度任用職員（非正規職員）は昨年度1639人で、ほとんどが女性です。
保育事業では、158人のフルタイム会計年度任用職員が公立園と事業団園で働き、そのうち39人が保育士不足により、担任を受け持ちました。21年度と比較すると６人増となっています。毎年、新規採用を行っていますが、保育士不足は解消せず、会計年度任用職員に頼らざるを得ない状況が続いています。
図書情報館では退職手当なし
図書情報館は、市民にとって本を親しみ、情報や知識を得ることができる施設ですが、職員77人のうち、63人が会計年度任用職員です。 １日7.75時間の週５日勤務のフルタイムであれば、半年の勤務で退職手当支給対象となりますが、37人（うち24人が司書資格有り）が１日7.5時間の週５日勤務で15分足りません。希望者はフルタイムの契約に切り替えるべきです。
市民サービスの多くが、正規職員より処遇の悪い女性の会計年度任用職員に支えられる一方で、管理職は男性に占められています。安城市はジェンダー平等社会への取り組みが遅れているのではないでしょうか。
