市政の動き−議会報告
【22.08.23】クレヨンしんちゃんの町・春日部市のシティセールス
総務企画常任委員会が行政調査
前回に続き、総務企画常任委員会で行った行政調査について報告します。今回は、クレヨンしんちゃんでおなじみの埼玉県春日部市のシティセールについてです。（森下さちこ）
シティセールスは目的をしっかり定めて
シティセールスとは、「選んでもらえるように、まちの売り込みをしていく」ことです。
２００３年に人口減少が始まった春日部市は、２０１３年に交流人口・定住人口を増やし、担税力を強化する目的でシティセールス課を設置しました。
２０１６年、第１次プラン実施後の市民意識調査では、「まちに愛着や親しみを感じる」「住み続けたい」との回答が増加しています。
現在、実施中の第２プランでは、東部鉄道沿線上（特に足立区、台東区、墨田区）に暮らす20歳から40歳代をターゲットに、シティセールスを行いました。
�‥埒瓦悗離▲�セスの良さ ��地価の割安さ ��子育て環境の良さを掲げた結果、近隣からの移住者が増加しました。
シティセールスは多様な意味を持つため、セールの目的を定め、効果を出すための研究を重ねる必要があると思いました。
安城市もＥスポーツや史跡を活かしたシティセールスの計画がありますが、目的や目標数値を定め、効果的に本市の魅力を宣伝することを期待します。
人口減により自治体間で納税者の取りあい
春日部市の調査を終え思うことは政府の失策についてです。
「国庫補助負担金の廃止・縮減」「税財源の移譲」「地方交付税の一体的な見直し」の三位一体改革により、厳しい財政に追い込まれた自治体は、自ら稼ぐ団体であることを強いられています。
人口減は少子化政策を怠ってきた政府の責任ですが、人口増政策を自治体任せにして、すでに自治体間で納税者の取りあいが始まっています。
シティセールスで「わが町の魅力」を発信すること自体は悪いことではないのですが、春日井市役所へ向かう途中の駅や電車の混雑を見ても、一極集中型の社会は健全ではないと思いました。
最後に、クレヨンしんちゃんが暮らす街として全国での知名度は抜群の春日部市ですが、シティセールスにおける「しんちゃん」活用は、会社との契約上厳しい制限があり、子育て関係の使用のみと、想像していたよりも活用されていませんでした。
