市政の動き−議会報告
【24.09.16】周辺住民の不安に応える市政を
「ららぽーと安城」に関し森下さちこ議員が一般質問
日本共産党の森下さちこ議員は、9月4日(水)の一般質問で、来年5月に開業がせまる(仮称)三井ショッピングパークららぽーと安城（以下「ららぽーと安城」）周辺の地域住民の不安の受け皿となるような会議体の設置を求めました。
七夕まつりへの協力を要請（市）
大東町地内には、着々と大規模小売店舗ららぽーと安城の建設が進み、囲いの外からも施設の一部が見えるようになってきました。開業が迫ってきていると実感もわいてきます。
事業者が今年5月10日に県へ提出した「地域貢献計画」には、「地域づくりの取組への協力 �〇堋�村が進める地域づくりへの協力」の中で「要請があれば内容に応じて検討」と記述されています。
森下さちこ議員は、「事業者に対し、何か要請をしたことがあるのか、また今後どのような要請ができると想定しているか」と質しました。 市は一例として、「安城七夕まつりへの協力をお願いした」と答弁。今後については「引き続きの安城七夕まつりへの協力」「大型商業施設が持つ集客力を活用したシティプロモーション」などで、「具体的にどのようなことが実施可能なのかを、事業者と協議する」と答弁しました。
住民から交通渋滞に不安の声
今年6月、事業者による「大規模小売店舗立地法に基づく説明会（新設届出）及び愛知県商業・まちづくりガイドラインに基づく地域貢献懇談会（意見交換会）」が２回開催されました。 参加した周辺地域の住民からは、開業後の渋滞について多くの意見が出されました。
それに対し、事業者は「交差点需要率」は一般的な数値を下回り、開業後も交差点における交通処理は可能、数回信号で止まれば車は動く、渋滞ではない旨を強弁しています。
周辺地域、とくに大東町の住民は、時間帯によって信号による交通渋滞が起きており、現在でも不便を感じています。それなのに事業者の交通対策は充分であるかのような説明に不安を感じます。
以前、市内に大型スーパーが進出する時、建設前は事業者が市役所に足しげく通い、市と協議をし、地元地域とも連絡調整をして、大々的にオープンをしました。ところが、開業後、事業者側の担当者が人事異動で交代をする、担当部署も建設部門から営業部門に代わるなどして、周辺地域との連絡調整も難しくなりました。
当初懸念されていた渋滞対策もとくに新たな策は打ち出されず、周辺地域への住民以外の車両の侵入が頻発しました。
周辺地域の住民は、過去のこうした経験を忘れてはいません。
不安の受け皿には消極的
ららぽーと安城の開業にあたり、面的に大きな影響を受けるのは安城中部小学校区です。直接的に影響を受けるこの地域の子どもを含めた住民たちに万が一問題が生じたとき、個別に事業者側と交渉しても、解決するのでしょうか。
森下議員は、住民個々ではなく、町内会単位くらいの固まりで住民の意見をまとめ、市が業者側に伝えることのできる会議体をつくる考えがあるのか質しました。
市は「（事業者側が）地域との連携を推進していくことが重要である」との考えを示し、「現在のところ、市として会議体を設けることは考えていない」と、地域住民の不安の受け皿になることを否定しました。
施設周辺の地域住民は24時間、365日、長期間に渡り大規模商業施設とともに生活することになります。今後どんな問題が起こるかわからない不安や心配を抱えています。
会議体の設置に多額を必要とするわけではありません。安城市は、地域住民の不安を払しょくするため、積極的な対応をすべきです。
