市政の動き−議会報告
【24.10.14】下水道基本使用料の引き上げ決まる
月250円の負担増
下水道には「生活環境の向上」「公共用水域の水質保全」「浸水の防除」の役割があり、上水道と共に生活に欠かせないインフラです。 24年3月末時点で処理人口普及率は83.2%と、多くの住民が使用しています。
料金改定の内容は現行ひと月450円の基本使用料を700円に引上げるものです。これにより約2億円の増収となり、経費回収率も65.4%から75%に引き上げることができるとしています。
国からの交付金カットの脅し
これまで多くの自治体で、下水道事業に対し一般会計から国の示す以外の繰入金を入れることにより事業を継続してきました。安城市も23年度、一般会計から9億5000万円余を繰入れています。
25年度には下水道整備事業も終了し、今後は維持管理に経費を要することになります。
独立採算が原則の企業会計である下水道事業に対し、国は一般会計からの基準外繰入金をなくし、経費回収率100%を求めてきています。使用料の適正化として、単価を1㎥当たり150円以上とすることとし、社会資本整備総合交付金について、左下の4要件全てに該当する自治体は配分の対象外とする方針を出しています。対象外となると、25年度以降の交付金が最大4億円が受け取れなくなる見込みです。
今でも生活が苦しいのに
下水道料金の改定は3段階で計画され、最終的には経費回収率を100%にする計画となっています。23年度決算で見ると一般会計から繰入金9億5000万円余の全てを受益者負担とする計画です。
市は下水道料金のみならず、上水道料金の引き上げも検討しています。これ以上の負担は耐えられません。森下さちこ議員は「自治体の裁量で一般会計から繰入れをし、住民の暮らしに寄り添うことのできる地方自治であるべきだ」と、議案に反対をしました。