市政の動き−議会報告
【14.04.05】市民の声を切り捨てる議員定数の2人削減
2009年3月、議員定数30人は「適正」と答申
3月議会の最終日(3月24日)、安城市議会の議員定数を2人削減(30人を28人に)する議案を安政会、市政クラブ、新政みどり、公明党、新自民の会の賛成で可決しました。日本共産党の宮川金彦議員は反対討論を行いました。
安城市議会議会改革検討委員会は、「議員定数の適正化について」委員会を7回開催しました。
議論のなかで、「安城市は人口が毎年増加している」「全国の類似団体と比較しても問題はない」などの意見がだされ、09年3月に議員定数30人は「適正」であると議長に答申しました。
ところが、12年6月、議長が議会改革検討員会に削減ありきではないとしながら「議員定数削減について」を諮問しました。
その理由として、10年に実施した「安城市議会に関するアンケート」で、「議員が多すぎる」が36・4%あったことを挙げました。 宮川議員は、このアンケートでは、議員定数は「適当である」と「少なすぎる」を合わせると33・8%であり、「多すぎる」と拮抗しており、議員定数を減らす根拠は薄弱であると指摘しました。
全国の類似団体の比較で、定数削減の根拠はない
全国の類似団体27のうち定数30人以上が5自治体(別表)あり、これを比較すると、安城市は財政力指数が1位、人口、面積、報酬が3位であり、安城市が定数を削減しなければならない根拠はありません。
専門家も「定数削減は議会の役割・機能を低下」と指摘
13年2月28日に行われた全議員対象の「議員スキルアップ講座」で、講師の廣瀬和彦氏(全国市議会議長会)は、定数削減、報酬減は議会の役割や機能を低下させると述べています。
宮川議員は、地方議会は住民の最も身近な議会として、住民の声を反映する住民の代表機関である。定数削減を「議員が身を切る」という人がいますが、実際は、市民の声が切り捨てられる、市民の多様な意見を通すチャンネルを減らすことになると指摘しました。